40 :名無しさん@おーぷん :2015/04/15(水) 01:16:27 ID:nvU

なんか目が覚めたのでカキコ
職も金もない人生どん底で人間不信女性恐怖症を発症していた俺(25)が
人間不信男性恐怖症だった恩人の娘さん(17)に
家庭教師することになったのがきっかけ。
今思えばいくら「持ってる」恩人とはいえ無茶したものだと思う。


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41 :名無しさん@おーぷん :2015/04/15(水) 01:16:27 ID:nvU

44 :40 :2015/04/16(木) 00:41:40 ID:9mv

そんな状態ではどこにも行けるはずもなく。
かといって家も車も失った状態では何もできないので
人の来ない寂れた公園でぼんやりと過ごしているとAさんが来た。
なんでも、後輩のB君が会社の処分がおかしい上
俺の状態がヤバいということで
俺とB君の面倒見のいい上司だったAさんに連絡したらしい。
仕事を投げ出して(引き継ぎはしっかりしていたので大丈夫だったらしい)まで
自分のことを気にかけてくれたAさんや
助けを呼んでくれていたB君のおかげで頭が冷え、人間不信自体はかなりマシに。
いわれのない暴言を受けたのに、それでも心配してくれていた友人たちにはお礼と謝罪をして回った。
その頃両親は海外、兄は新婚ほやほやだったため行くのは躊躇われ、
帰る場所がなかったが、Aさんの厚意でAさん宅にお邪魔に。
Aさん宅に住まわせてもらう見返りと対人関係のリハビリを兼ねて
17になるAさんの娘である現嫁の勉強を見てやってほしい、と依頼される。
初めに会った時の現嫁の印象は「地味で暗いおどおどした気弱な娘」。
それもそのはず、現嫁は人間不信で男性恐怖症を発症していた。
俺と同じレベルで。


45 :40 :2015/04/16(木) 00:48:53 ID:9mv

なんでも、中学2年の時、学年1の逝(顔だけ、自己中)に告白されたが、拒否。
それでも「大好きだから」を連呼されてキスされそうになったり
胸をもまれたりといろいろされそうになり、全力で拒否。
すると「イケメンモテモテの俺様に告白されてるのに受け入れようとしない最低女」と詰られ、
男子たちからはお高く留まった最低女と吐き捨てられ、
彼を好きだった女の子たちからはいじめられるように。
仲の良かった親友の子も敵になったとらしい。
そのせいで人間不信になり、男性には恐怖を感じるようになったという。
逝のせいで「大好き」や「愛してる」などという言葉もトラウマに。
3年生の時もいじめは続いたので高校は遠くの女子校を選んだらしい。
そっちはそっちで陰湿ないじめがあるらしいが、
元から見知らぬ他人で親友とよべる人もいなかったのでスルーできたらしい。
そんな現嫁の前にいきなり現れた見知らぬ他人。
しかも男で年上の社会人が同居して自分に勉強を教えるという。
現嫁にとって修羅場以外の何物でもなかったことだろう。
そんなことを知らない俺。
女性恐怖症ではあるがAさんの厚意に答えるべく真面目に取り組む。
流石に現役JKの部屋に二人っきりは無理ということで
リビングでAさんの奥さん(以下A奥)監視の元、勉強を教えだす。
Aさんの部屋を借りて勉強し、A奥では大変な力仕事を手伝いながら、
学校から帰ってきた現嫁に勉強を教える、という生活サイクルが確立する。
現嫁は飲み込みが早く、わからないところは
じっくりと潰せば理解できるので正直家庭教師の意味はあまりなかった。
なんだかんだ生活を続けていればたわいもない話もするようになり、
互いの話もするようになってきた。
そのうち二人で部屋で勉強しても大丈夫なようになり、
距離さえ気を付ければ普通に話せるようにもなった。
ただ、やはり異性との接触は吐き気を催すレベルで存続した。


46 :40 :2015/04/16(木) 00:50:28 ID:9mv

1年後、現嫁は俺が通っていた大学に入学が決まり、
俺はAさんと元会社に嫌気がさした有志たちとで立ち上げていた、
元会社と同業の会社に就職することになった。
会社の創立メンバーは元会社時代にAさんの紹介で知り合っている人が多く、
快く受け入れてくれた。
Aさんにお礼を言い、少し広めの社宅に移り住むことにした。
働いて給料の一部を1年分の家賃としてお返しするという話をしたら、
お金を返す代わりに現嫁を一緒に住まわせてくれ、といわれた。
確かにAさん宅より新しい社宅の方が大学に近いが、
男一人の家に娘を住まわせるのはどうなのか。
そう問いかけると
「俺君を信頼しているから大丈夫」
「俺君は僕の信頼を裏切るのか」
と言われてしまったので腹をくくるしかなかった。
新しい家電やら何やらまで世話をしてくれて
Aさんには完全に頭が上がらない状態に。
恩を仕事で返すべくバリバリ働いた。
家の家事は分担していたが、
平日の食事は現嫁が作ってくれていることが多かった。
互いのトラウマについても話せるくらいには気を許せるようになっていた。
現嫁は俺の所属していたゼミに入ったらしく、
卒論研究のアドバイスを求められたりした。
伝手を使い外回りの際に現嫁や同じゼミの所属学生を連れていき
俺が商談している間、見学させてもらったり
業界情報を教えてもらったりしていただいた。
学生の着眼点から新たなものが見えたりもする上、
自分たちの仕事も知ってもらえるので是非、
と快諾してくれる人たちが多かったのが幸いした。
互いの異性恐怖症は接触だけ改善しないままだった。


47 :40 :2015/04/16(木) 00:53:25 ID:9mv

会社の方はというとAさんの手腕もありぐんぐん業績が向上、
入社して4年目には支社を新たに出せるレベルにまでになっていた。
そんな中、現嫁の卒論終了コンパで事件は起こった。
卒論が完成したのは俺さんのおかげもあるのでぜひ来てください!
と現嫁とその友人から言われたので、
仕事が終わってからなら、と返事をした。
仕事を終え会場へと向かうと、
会場の店の前で何やらもめている声が。
よく聞けば片方は現嫁の声。
しかも相当嫌がっている。
駆け付けると、そこには現嫁に迫る酔っぱらった男の姿が。
現嫁が泣いているのを見て頭に血が上りかっとなり、
ダッシュしてカバンを振り上げ、遠心力で男の顔を張り飛ばした。
吹っ飛ぶ男と崩れ落ちる現嫁。
しかし現嫁はパニックになっているのかバタバタと暴れていた。
どうにかしないと、と思った俺は自分と彼女の恐怖症のことも忘れ、
現嫁を抱きしめていた。
「大丈夫、俺がついてるから、大丈夫だから」
と頭をぽんぽんと軽く叩きながら抱きしめていると、
現嫁が顔を上げ、俺を見た。
間近で見る現嫁の顔は涙でぐしゃぐしゃだったが、
安心したのか俺に縋り付いてわんわん泣き出した。
表でそんなことをやってたら野次馬が集まり、
現嫁を心配してきたゼミの仲間が店の中から出てきた。


48 :40 :2015/04/16(木) 00:55:50 ID:9mv

ゼミの仲間が事情が分からず混乱していると、
ふっとばした酔っ払い男が起き上がってきた。
そして、俺に抱きしめられている現嫁を見たそいつが
「男つきかよ、相手おっさんじゃねぇか、円光かよ最低じゃねぇかビッチが!」
と喚き散らした。
「中学ん時からやってたんだろ、じゃねぇと俺の告白ことわるわけねぇもんな!」
とかわめいたのでこいつが現嫁のトラウマを作った逝であると判明。
俺は詰め寄ろうとしたゼミのメンバーを止め、
現嫁を任せると男に詰め寄って胸倉掴んで思いっきり頭突きかましたった。
そして痛みに悶える逝の股間に膝ブチ込んだ。
逝泡吹いて股間押さえてへたり込んだ。
野次馬から「うわぁ」とか聞こえた。
その股間の前に右足叩きつけて逝にガンつけながらぶちまけた。
「ふざけてんじゃねぇぞこの槍珍野郎!
「(現嫁)ちゃんはてめぇのせいで人間不信で
男に近づくだけで吐きそうになるほどトラウマ負ってたんだ
今でも男に触るだけで発狂しそうになるんだ
当然処女じゃボケナスカス!
てめぇみてぇに頭と股間が直結してるような
年中発情してる糞猿と一緒にしてんじゃねぇぞ
このドサンピン!」(意訳)
もうちょっとぶちまけようと思ったら背中をばんばん叩かれた。
振り返ったら顔を真っ赤にした現嫁がいた。
周りの視線と自分が言った言葉を思いだし、速攻で現嫁に土下座した。
流石に飲み直しの空気ではなかったので解散、
後日ゼミだけでもう一度することになった。


49 :40 :2015/04/16(木) 00:56:35 ID:9mv

逝は同じ学科の違うゼミに所属していたらしく、
取る授業もかぶらなかったので
互いに気付かなかったらしい(4年過ごしてそれもどうかと思うが)。
卒論打ち上げは学科単位で行われたため、
顔を合わせることになったという。
逝の顔は見るのも嫌だったので関わらないよう立ち回り、
そろそろ俺が来るだろうとこっそり外に出たらしい。
そこを逝が目ざとく気づき、
トイレに行くふりをして現嫁を追ってきたとのこと。
「昔のことは水に流してやるから俺と付き合えよ」
とかふざけたことを言っていたらしい。
テーブルを挟んで向かい合い、昨日の話をしていると
「どうしてそこまで私のことで怒れるんですか」
と聞かれて返事に詰まった。
少し考えさせてもらい、自分の中の気持ちを整理して伝えた。


50 :40 :2015/04/16(木) 00:59:09 ID:9mv

「家庭教師をした1年間で、現嫁ちゃんを妹のように感じた」
「恩人のAさんの娘さんであり、
俺がAさんに信頼されて預かっているのだから、
それに応えようという気持ちもある」
ここまでで明らかに落胆している現嫁。
それを見てうぬぼれてもいいのだろうか、と迷いながらも続けた。
「だが、なによりこの4年間一緒に過ごして、
現嫁ちゃんと一緒にいる空気がやさしく、自分の居場所のように感じた」
「体調に気を使って消化のいい料理を作ってくれていた」
「疲れのとれる入浴剤を選んで入れてくれていた」
「リラックスできるアロマを焚いてくれていた」
「一緒に住んでいるだけの俺にここまで気を使ってくれている
現嫁ちゃんを馬鹿にされたのが許せなかった」
「現嫁ちゃんを大事にしたいと思った」
ただ、やはり肝心の言葉だけは出せなかった。
それを口にした瞬間に、全てが嘘になるような気がしたから。
それでも、精一杯を口にした。
「俺が君に何を返せるか。何をしてあげられるのか。
隣にいる資格があるのかわからないけれど」
「できればこれからもずっと、そばにいてほしい」
はは、これじゃあまるでプロポーズだな、と苦笑いした。
そして顔を上げて見えたのは口元に手を当てて涙を流す現嫁の姿だった。
http://u111u.info/jT66

51 :40 :2015/04/16(木) 00:59:45 ID:9mv

「自分も家庭教師をしてもらった一年間で俺さんを兄のように感じた」
「たぶん、お父さんに恩があって、
それを返すためだけに一緒に住むことを許してくれたんだと思った」
「でも俺さんが私と似たようなトラウマを持ってたと聞いて驚いた」
「それなのに恩だけで一緒に暮らしてくれているのかと思うと申し訳なくなった」
「俺さんは相談に真摯に乗ってくれた」
「どんな話でも茶化さず真面目に聞いてくれた」
「だから私にできる恩返しは何か頑張って考えた」
「昨日俺さんに抱きしめてもらった時、怖いという思いより、
大事にしてもらっていることを実感して安心した」
「だから、これからも隣にいさせてください」
これじゃあまるでプロポーズですね、と現嫁は微笑んだ。
この子となら、きっと一緒に生きていける。
そんなふうに感じた。
「もういい年した×1のおっさんですが、よろしくお願いします」
「不束者ですが、よろしくお願いします」
俺29歳、現嫁22歳の時の話だった。


52 :40 :2015/04/16(木) 01:01:03 ID:9mv

Aさんに連絡し、後日会って結婚する旨を伝えると
「え、なに、4年間一緒にいて付き合ってなかったの?」
「交際すっ飛ばして結婚かぁ、まあ実績はあるから大丈夫だな」
と軽く流された。
「普通信頼していたのに俺の娘に手を出しやがって!
と怒るところじゃないんですか」
というツッコミには
「いや、信頼してるから俺の娘は任せたぞ、ってつもりだった。
それにまだ手を出してないんだろ?」
と切り返されてどうしようもなかった
(新入社員の時に貞操観について話していた)。
その後、仕事が忙しくなりゴタゴタし始め、婚姻届を出したのは4月13日だった。
婚姻届を出した晩、二人そろって卒業、俺は魔法使いを回避した。
体よりも気持ちが盛り上がりすぎて一晩で相当数をこなした結果、
一発でヒットさせてしまい、新婚気分を味わう暇を持てなかったのが
少し残念ではあった。
その後、俺を馘首にした案件でいろいろととんでもない事実が出てきて
元会社から多大な賠償があったり、
その賠償金で結婚式をしてトラウマの原因二人に復讐したりとか
いろいろあったが、夫婦仲良く家族と一緒に過ごしてきた。
つい先日、8回目の結婚記念日に
勇気を出して互いのトラウマだった「愛してる」を唱えてきた。
嫁の好きなピンクローズと
俺の気持ちを込めた白のカーネーションの花束と、
プレゼントのアザレアの小鉢と一緒に。
プロポーズの時以来の、嫁さんの嬉し涙を見て
ああ、俺たちはもう大丈夫だなと思えたよ。


連投の上長文でスマソ


53 :名無しさん@おーぷん :2015/04/16(木) 06:48:24 ID:oTJ

>>52
GJ!!
奥さんと幸せにな。




55 :名無しさん@おーぷん :2015/04/17(金) 13:46:14 ID:jdd

>>52
会社からの賠償と、元嫁クソ間男への復讐kwsk!!


56 :名無しさん@おーぷん :2015/04/17(金) 15:29:04 ID:t3i

>>40
トラウマのバカ二人への復讐kwsk


57 :名無しさん@おーぷん :2015/04/17(金) 16:57:32 ID:lvf

いいなーやっぱ青春って大人になっても味わいたいわ~


64 :名無しさん@おーぷん :2015/04/18(土) 21:33:30 ID:lIk

金銭以外の復讐もしたような感じだったけどそれだけ?
http://u111u.info/jT66

66 :名無しさん@おーぷん :2015/04/18(土) 23:19:45 ID:lIk

披露宴代わりの立食パーティーですることじゃないな。
程度が低い。


67 :名無しさん@おーぷん :2015/04/19(日) 00:51:44 ID:5dE

まあ、それだけ友人たちはアタマに来てたってことでしょ。


68 :名無しさん@おーぷん :2015/04/20(月) 10:40:16 ID:DDW

いいのいいの
こういう人生があってもいいじゃないの
あとは幸せになるだけだな


69 :名無しさん@おーぷん :2015/04/20(月) 15:12:47 ID:QsP

パルプンテ効果もkwskたのんます

なによりも>>40ちゃんと現嫁ちゃんが
幸せで有り続けますように・・・


70 :40 :2015/04/20(月) 22:02:33 ID:ASc

>>69
パルプンテ効果については愛してるスレ153と157を参照で。

もう一週間たつのに花瓶に挿した花と鉢植えのアザレアを見てずっとニヤニヤしてた。
花屋のお姉さんに「妻に感謝の気持ちを伝えたい」っていったら出してくれた
白いカーネーション。
気になって花言葉調べてみたら、カーネーション自体は「感謝」だけど
白いカーネーションだと「私の愛は生きています」なんだと。
でもほとんどのところで亡くなった母へ送るのが普通って書いてあるんだが…
で、アザレアは「あなたに愛される喜び」らしい。
……そりゃあ、花みたらニヤニヤするわな、知ったらかなり恥ずかしいわ……


71 :40 :2015/04/20(月) 22:02:33 ID:ASc


引用元:http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1427069166/




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