885 :名無しさん@おーぷん :2015/03/22(日) 12:32:27 ID:PYi
私がまだ小学生だった頃、新幹線に一時間以上乗る必要があり、子供が遊ぶための車両のある新幹線に乗っていた
母親が妹を妊娠していて実家に帰っていたので、会いに行く最中だった
私の父親は子育ては男がするものじゃないからと私をほったらかし
代わりに私はゲームボーイアドバンスを与えられていて、父親が相手をしない間はゲームボーイアドバンスを相手に時間を潰していた
新幹線に乗っている時も同じで、騒ぐ子供を尻目に、端にある保護者が座って遊ぶ子どもたちを見守る場所でモクモクとゲームボーイアドバンスをしていた
そもそも潔癖のきらいがある私にはよだれなんかで汚れた他人の子どもが触ったものに触れるのは憚られた
つまり、他人の子どもの触ったものは触りたくもないし、触れられたくもない
なのに暫くすると、私の前に子どもたちの行列ができていた
何コレ、と思いながら無視してゲームを続けていると
「玩具はかわりばんこで使うんだよ!」
と言って目の前に居た女の子が私のアドバンスを奪い取った
「返して!」というも、小1だった私よりも相手のほうが格段に体格も大きく、「かわりばんこだよ!」と言われて持ち上げられた
そうなるともう届かない
汚い手で触られたことも癪に障り、相手に掴みかかって返せ返せと言っていたら、保護者たちが私を女の子から引き剥がした
「おもちゃは皆で使うのよ」
「仲良くしなさい」
「遊んだら次の子にわたそうね?」
「また暫くしたら交代してもらえるから」
私のゲーム機は取り上げられ、乱暴に扱われ、帰ってきた時には画面の保護シールは外れてボタンのところに何かベタベタした水滴が付いていてセーブデータも消えていた
悲しくてせめて綺麗にしてやろうと父親の居る車両に戻ろうとしたら
「借りたゲームはちゃんと返してね」と、その車両を管理する受付の女の人からゲーム機を取り上げられた
私のだと主張したが、先の騒動で私はわがままな子とレッテルを貼られていて信じてもらえなかった
泣きながら父親のもとに帰ってゲーム機を盗られたと話したが、子供を平気で放置する父親が話をまともに聞くわけもなく
「どうせ何処かに置きっぱなしにしたのを忘れた言い訳だろう」と私を叱り飛ばした
それから母親に会えはしたが、自分が情けなくて恥ずかしくて倉庫に一日中隠れて殆ど誰にも顔を会わせなかった
その時の私にとって、話を聞き入れない周りの人間は全員宇宙人だった
あの子供用車両に乗ってから私の世界は宇宙人の世界に変わってしまったんだと信じて疑わなかった
先日受験を終えて久々に新幹線に乗り母の実家に帰った際に、あの異世界に行ったと思い込んだ、なんとも奇妙な感覚が蘇ったので書き込み
母親が妹を妊娠していて実家に帰っていたので、会いに行く最中だった
私の父親は子育ては男がするものじゃないからと私をほったらかし
代わりに私はゲームボーイアドバンスを与えられていて、父親が相手をしない間はゲームボーイアドバンスを相手に時間を潰していた
新幹線に乗っている時も同じで、騒ぐ子供を尻目に、端にある保護者が座って遊ぶ子どもたちを見守る場所でモクモクとゲームボーイアドバンスをしていた
そもそも潔癖のきらいがある私にはよだれなんかで汚れた他人の子どもが触ったものに触れるのは憚られた
つまり、他人の子どもの触ったものは触りたくもないし、触れられたくもない
なのに暫くすると、私の前に子どもたちの行列ができていた
何コレ、と思いながら無視してゲームを続けていると
「玩具はかわりばんこで使うんだよ!」
と言って目の前に居た女の子が私のアドバンスを奪い取った
「返して!」というも、小1だった私よりも相手のほうが格段に体格も大きく、「かわりばんこだよ!」と言われて持ち上げられた
そうなるともう届かない
汚い手で触られたことも癪に障り、相手に掴みかかって返せ返せと言っていたら、保護者たちが私を女の子から引き剥がした
「おもちゃは皆で使うのよ」
「仲良くしなさい」
「遊んだら次の子にわたそうね?」
「また暫くしたら交代してもらえるから」
私のゲーム機は取り上げられ、乱暴に扱われ、帰ってきた時には画面の保護シールは外れてボタンのところに何かベタベタした水滴が付いていてセーブデータも消えていた
悲しくてせめて綺麗にしてやろうと父親の居る車両に戻ろうとしたら
「借りたゲームはちゃんと返してね」と、その車両を管理する受付の女の人からゲーム機を取り上げられた
私のだと主張したが、先の騒動で私はわがままな子とレッテルを貼られていて信じてもらえなかった
泣きながら父親のもとに帰ってゲーム機を盗られたと話したが、子供を平気で放置する父親が話をまともに聞くわけもなく
「どうせ何処かに置きっぱなしにしたのを忘れた言い訳だろう」と私を叱り飛ばした
それから母親に会えはしたが、自分が情けなくて恥ずかしくて倉庫に一日中隠れて殆ど誰にも顔を会わせなかった
その時の私にとって、話を聞き入れない周りの人間は全員宇宙人だった
あの子供用車両に乗ってから私の世界は宇宙人の世界に変わってしまったんだと信じて疑わなかった
先日受験を終えて久々に新幹線に乗り母の実家に帰った際に、あの異世界に行ったと思い込んだ、なんとも奇妙な感覚が蘇ったので書き込み